同じ講座を何度も見返していると、前とはまったく違う世界が見えてくることがあります。
そのとき起きているのは、講師が変わったからではなく、自分の抽象度が変化したということ。
学びとは、情報を積み上げる行為ではなく、世界の見え方を更新していく体験です。
わかったつもりを超えた瞬間、私たちは再び、新しい世界で学び始めるのです。
理解の限界は、成長の始まり
人は理解したと思った瞬間に、学びの扉を閉じてしまうことがあります。
でも本当は、理解できなかった部分にこそ、未来の自分が拾うべき情報が隠れています。
それは一度スコトーマの中に沈み、自分の抽象度が上がったとき、再び光を放ちます。
学び直しとは、過去をなぞることではなく、未来の自分と対話することなのです。
ゴールは遠ざかることで導いてくれる
真のゴールは、掴んだと思うたびに少し先へと移動していきます。
固定された目的地ではなく、私たちを成長へと誘う磁石のような存在です。
今この瞬間に、生きている感覚を伴うかどうか。
その一点に、ゴールの本質があります。
頭で考えた目標よりも、心や身体が自然に動き出す方向にこそ、その人の情報空間の流れがあるのです。
虚無の先には、創造性が待っている
真理や構造を理解したとき、一瞬すべてが空虚に見えることがあります。
しかし、それは終わりではなく、始まりの合図です。
構造が見えた人ほど、どのように使うか、誰に届けるかを考え始めます。
理解とは閉じることではなく、創造のための許可証です。
世界の仕組みが見えたとき、私たちは無から新しいものを立ち上げる自由を得ます。
虚無の向こうには、創造という喜びが待っているのです。
走りながら、世界を書き換える
完全に理解してから動こうとすると、いつまでも世界は動きません。
情報空間の法則は、行動が先で理解が後。
動くことでスコトーマが外れ、新しい臨場感が立ち上がってきます。
ゴールに到達するのではなく、ゴールと共に進化していく。
学びとは、走りながら世界を再構築していくプロセスです。
そしてその流れの中で、私たちは気づくのです。
世界は変わるものではなく、見る者の抽象度によって常に新しく生まれ変わっているのだと。